2024年7月

 

23歳で陶芸を始めてから、陶芸一筋の人生を送ってきた私は、陶芸をあきらめることになる日が来るとは夢にも考えませんでした。

しかし、今年、私も生身の人間であることを思い知らされる、つまり、自分の身体の老化と真正面から向き合うことになりました。

去年つくった作品を仕上げるだけの仕事を最後に、陶芸制作から離れざるを得なくなったのは、実に残念です。

しかしながら、90歳までやってこられたことに感謝するべきだと自分を納得させています。

91歳に向かって新しい作品を発表する機会は永遠にないのですが、これまでに制作してきた作品から選んだ作品群、若い時のものから2023年のものまでを、みなさんに見ていただくために、キャンベラとメルボルンで、合計4回の個展を開きます。

そのうち、2つの展覧会は、私の亡くなった夫であり、志を生涯、共にしてきたコーネル・スウェンとの合同展となります。

これらの展覧会を通じて、私の陶芸への愛情を見る方達と今一度共有でき、また、今まで私を支えてくださった人たちへの心からの感謝を伝えていけたら、と思います。

ぜひ、多くの方達に来ていただけると嬉しいです。